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「働き方改革」と企業の対応 (2016.09.27)

 昨日(9月26日)、参議院選挙後初の国会(臨時)が召集され、安倍首相の所信表明演説がありました。その中で、経済対策のキーワードは「未来への投資」とし、誰もがその能力を存分に発揮できる一億総活躍社会を創ること。そしてその鍵は「働き方改革」にあり、意欲ある皆さんに多様なチャンスを生み出す、労働制度の大胆な改革を進めるとされました。各般にわたる労働制度の改革プラン、「働き方改革実行計画」を今年度内にまとめるとのことです。
 これまでにも、長時間労働の是正、同一労働同一賃金、脱時間給、配偶者控除等の見直し、女性や高齢者の活用などが取り沙汰されてきました。その背景には、生産年齢人口の縮小に伴う労働生産性向上の必要性があります。
 9月20日の日経新聞では、「働き方改革、世界も苦闘」との見出しで、フランス、ドイツ、韓国の状況が紹介されていました。「欧州の病人」と呼ばれていたドイツでは、2002年以降、「ハルツ改革」により奇跡の復活を遂げたが、その労働市場改革の原則は「自助努力への転換」であったとのことです。フランスでも、労働者の権利を手厚く保護してきたが、この8月に、企業の解雇規制緩和と労働時間延長を柱とした改正労働法の公布に踏み切ったことが書かれておりました。
 この記事を見るにつけ、「働き方改革」は、企業にとって非常に大きなテーマであると同時に、働いている人にとっても、すべての人が良い境遇になるわけではなく、「痛みを伴う」ことは避けられないということです。
 外国人労働者の受け入れも併せ考えたとき、人手不足だからといって自然に賃金が上がるとは限らず、成果を出せない人はいつまでたっても報われない時代がよりハッキリすることになるでしょう。
 逆に企業の側は、事業継続には生産性向上が必須であることから、労働時間ではなく成果に対して賃金を払う「脱時間給」の方向を強めざるを得ません。
 現状で「働き方改革」をネット検索すると、「テレワーク(ITを活用して、時間や場所にとらわれない働き方)」といったことがヒットしてきます。
 ここでは「ITの活用」がキーワードになりますが、労働集約的でITは馴染まないと思われてきたサービス業等の企業であっても、今と同じ場所で働いてもらう場合でも、これからはITの活用を真剣に考えざるをえないでしょう。また、「成果に対して賃金を払う」ということは、成果を適切に評価する仕組みが必要になります。
 一部の企業は、この「事の重大性」に気づき動き出しているようですが、ほとんどの企業は、国の「働き方改革実行計画」が示された来年度以降、あわてて対応に追われることになるような気がします。
 「働き方改革の必要性」が、既にみてきたように、生産年齢人口の縮小といった構造的な問題であり、また、主要先進国に共通する課題であるからには、これを正しく受け止め、政・労・使がともに覚悟をもった取り組みが必要と思われます。

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「中小企業等経営強化法」と「ローカルベンチマーク」 (2016.08.09)

  平成26年経済センサスによれば、わが国の中小企業数は381万者(うち小規模事業者:325万者)で、2年前より4万者減少しました。平成28年7月1日、中小企業新事業活動促進法の一部改正により「中小企業等経営強化法」が施行されました。
 労働力人口の減少、国際的な競争の活発化等に対応し、中小企業・小規模事業者等(含む中堅企業)が行うべき経営力向上のための取組(顧客データの分析、ITの活用、財務管理の高度化、人材育成等)について、事業所管大臣は「事業分野別指針」を策定。それに基づき中小企業・小規模事業者等が「経営力向上計画」を作成し、計画の認定を受けると、固定資産税の軽減(資本金1億円以下の会社等を対象、3年間半減)や低利融資、債務保証等の特例措置を受けることができます。
 また、この「経営力向上計画」を策定する際には、「ローカルベンチマーク」の活用が勧められています。これは、地域経済の「稼ぐ力」を維持し、高めていくため、ローカル経済圏を担う企業に対する経営判断や経営支援等の参考となる評価指標(ローカルベンチマーク)として国が設置した検討会により策定され、平成28年3月に発表されたものです。
 地域企業の経営診断としての指標・手法をまとめたもので、地域経済・産業の視点と個別企業の経営力評価の視点の2つから構成されています。個別企業の経営力評価に関しては、財務情報と非財務情報を網羅しており、非財務情報としては、①経営者、②事業の強みや課題、③取引先や従業員等の関係者、④内部管理体制、といった4つの視点に着目して、金融機関や中小企業支援機関等が企業との対話を深める「入口」として活用されることが期待されています。
 去る6月下旬に行なわれた中小企業白書の説明会では、経済産業省の方に加え金融庁の方が出席され、「金融機関の健全性の監督に軸足をおくことに変わりはないが、地域企業の維持・成長に金融機関がより積極的な役割を果たすのにローカルベンチマークを活用したい」といった主旨の説明をされていたのが印象的でした。

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予告:ものづくり補助金の2次公募 (2016.07.01)

  本日、中小企業庁より「ものづくり補助金」の2次公募の予告がなされました。
<以下、引用>
  この度、「ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金」については、その目的に沿って中小企業・小規模事業者の生産性向上等をより強力に推進するため、7月1日に施行される「中小企業等経営強化法」に基づく経営力向上計画に認定された事業者等に対して、本補助金の2次公募の申請時において、原則経営力向上計画の認定を受けた事業者に加点して実施することになりましたので、公募要件の概略についてお知らせします。
具体的には、後日発表する公募要領でご確認ください。
  なお、公募の開始については、7月上旬を予定しておりますが、今回の募集によって採択された全事業の終期は1次募集と同じであり、こうした短い期間においても事業を実施できる者に限ります。
  また、公募の決定についてはあくまで現時点でのものであり、現在、全国中小企業団体中央会と調整中のため今後変更される可能性がありますのでご了承下さい。
<引用、終わり>

 公募要件の概略は、こちら からもダウンロードできます。

 また今後は、全国中小企業団体中央会のWebサイトもご参照ください。

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ものづくり補助金の採択状況推移 (2016.06.22)

  今月上旬に、平成27年度補正「ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金」の採択結果が発表されました。昨年までは公募が1次・2次というように応募チャンスが複数回ありましたが、今年は1回のみでした。
 全国から24,011件の応募があり、7,729件が採択されたとのことです。このうち、北海道内からの採択は、249件でした。北海道内からの応募が何件あったのかは公表されていないようですので、道内だけの採択率は分りません。
 そこで、どのような傾向があるかについて、次のようなチェックをしてみました。
    ①全国での採択率を算出→ ②全国における北海道分の採択率を算出→ ③全国の
     採択数に対する北海道分の採択数の割合を算出

 その結果をグラフにすると次のようになりました(データ表も添付)。

採択推移グラフ.png
採択率の推移.png

 棒グラフの通り、この3年間応募件数は減少してきています。そんな中、全国における採択率(青色折れ線)は昨年(26年度補正予算による補助金)は43.1%と高かったのですが、今年(27年度補正)は32.2%と厳しく、10.9ポイントも下がっております。
この傾向は、北海道分(赤色折れ線)についても似た状況であることがわかります。
 ところが、全国の採択数に対する北海道分の採択数の割合(緑色の折れ線)を見ると、右肩上がりです。2.8%→3.0%→3.2%と、年々存在感を増していることがわかります。
 偶然発見したことでしたが、道内で企業支援している者としてはうれしい発見でした。

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人事・労務管理の再構築

  最近、人事評価制度や賃金制度の見直しの相談が増えてきました。人口減少に伴い生産年齢人口が縮減し、人手不足が多くの業界で悩みとなっております。
 こうした中、今月26日(木)~27日(金)に開催される伊勢志摩サミットで安倍首相は、わが国の目玉政策として子育て・介護を中心とした「一億総活躍プラン」を打ち出す方針とのことです。
 その「一億総活躍」の焦点の一つに「働き方改革」があり、「同一労働同一賃金」や「長時間労働の是正」が取り沙汰されております。

 安倍首相はこれまで、経済界に社員の賃上げを呼びかけてきました。「同一労働同一賃金」は、4割を占めるという非正規労働者の賃上げが狙いのようですが、一方で、人手不足にもかかわらず「税制上の103万円の壁」や「社会保険上の130万円の壁」のため、勤務日数や労働時間を抑制する非正規労働者が多数存在する現実があります。
 結局そのしわ寄せを、正社員の長時間労働でカバーするといった悪循環に陥っている状況もありそうです。
 関連した動きとしては、定年を延長したりして高齢者を戦力として活用する動きもありますが、この場合に問題となるのも賃金です。

 非正規労働者にせよ高齢者にせよ、働き方を見直す必要があり、加えて生産年齢に属する正社員も含めた賃金制度の再構築が迫られてきました。
 ここでクローズアップするのが人事評価の問題です。人手不足と相まって直面し出した「働き方改革への対応」の一環として、企業は人事評価制度や賃金制度(退職金制度も)の見直しの必要性に気づき出したのだろうと思います。
 解決策の一つとして「生産性の向上」が言われることがこれまでにもありましたが、なかなか思うような成果が上がっているとは言い難い状況でした。しかし、そろそろ、顔色を変えて「生産性の向上」に取り組まねばならない段階にきたとも言えそうです。

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人工知能とIoT

  「人工知能、AI:Artificial Intelligence」という言葉は、1956年にダートマス会議でジョン・マッカーシー(John McCarthy)により命名されたとされています。(wikipediaより) 当時ダートマス大学(米国)の 助教授であったジョン・マッカーシーが数名の学者と共に、自動プログラミングや自然言語処理、ニューラルネットワークなどを研究する場(ダートマス会議)の開催を提案した際に、初めてこの用語が用いられました。

 それから60年後の今年3月、Google社が開発した人工知能「アルファ碁」が、韓国のプロ囲碁棋士イ・セドル9段との5番勝負で4勝1敗し、話題となりました。
 この対局で「アルファ碁」は、プロ棋士から見ると悪い手を繰り出しても勝つことができ、人間の経験や勘に基づく分析とは違う手法で戦略を編み出したとのことです(日経新聞2016年4月10日より)。 そこでは、人間の脳内の情報処理を真似、人工知能が自ら学ぶ「深層学習(ディープラーニング)」がなされているとのこと。

 一方、米国ブルームバーグなどのニュースによれば、マイクロソフト社が開発した人工知能ボット(Tay:ティ)が3月24日に公開され、Twitterデビューを果たしました。ところが、当初はユーザーとのフレンドリーな会話をしていたものの、ユーザーからの人種問題や性差別といった話題を学習し、ついには「ヒトラーは正しかった。私はユダヤ人が大嫌い」といった仰天ツイートを繰り返すようになり、公開から16時間後にマイクロソフトはTayを休止させ、謝罪する事態になったとのことです。

 こうした人工知能の未来については、人類に対する脅威であると懸念する著名人(ホーキング博士、イーロン・マスク氏、ビル・ゲイツ氏など)の言動があるほか、昨年には国連でも問題提起されたようです。
 ともすれば、ヒト型ロボットに組み込まれ深層学習を繰返すことで、やがては人類を支配するようになるのではないかといったSF的な世界の実現をイメージさせられますが、そこまではともかく、身近な例ではインターネットの検索エンジンや通販サイトのおすすめシステム、ソフトバンクのロボット「Pepper」、クルマの自動運転などで既に応用されつつあります。

 これらに関連しそうなものとして、一昨年あたりからにわかに話題になってきたモノのインターネット(IoT:Internet of Things、)が挙げられそうです。
 「Internet of Things」という用語は、イギリスの無線IDタグの専門家でRFID(radio frequency identifier)の世界標準を作成したケビン・アシュトン(Kevin Ashton)氏が1999年に初めて使用した造語とのことです。(wikipediaなどより)

 これからの時代は、これまで以上にインターネットや人工知能との関わりなしで考えることは不可能と思われます。私たちの日常生活はもちろんのこと、働き方が変わり、会社のあり方も変わらざるを得ません。どのように経営革新すべきか、すべての企業に突きつけられている難問と言えそうです。

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情報リテラシーを磨け

 先日(2016.03.13)の日経新聞に、「スマホ世代のPC知らず」との見出しで、「日本の若者のパソコン離れが米国などより進んでいることを示す調査結果もあり、企業にも影響が広がり始めている」との記事が掲載されていました。
 実はこの話題は、毎日新聞が昨年(2015年)10月16日の朝刊(東京)で既に取り上げていたようです。その中で、「内閣府が今年(2015年)2月に発表した「青少年のインターネット利用環境実態調査」によると、スマホを利用している高校生は89%に上る一方、ノートパソコンは30%、デスクトップパソコンは16%に過ぎない。内閣府の別の調査によると、米国の13~17歳のネット利用者のうち、コンピューター活用が98%と携帯電話の64%を上回っている。英国でも12~15歳の92%がパソコンを利用しており、欧米に比べて日本の青少年のパソコン利用率は少ない。 経済協力開発機構(OECD)が今年9月に発表した15歳対象の調査では、欧米では家庭の経済状況と子どもの家庭でのパソコン利用率は差がないところが多いが、日本は経済的に豊かでない家庭では、利用率が下がっている。 学校でのパソコン利用率も調査42カ国のうち、下から2番目。こうした点から、家庭でも学校でもなかなかパソコンを利用できない層がいることが浮き彫りになっている。」とのことでした。

 話を日経新聞記事に戻すと、「NTTデータでは、LINEやツイッターでの短文入力に慣れ親しんだせいか、きちんとした文章でビジネスメールを書けない若手社員が増えてきていることに対応し、今春入社の社員から、入社後の研修で文章力を高める“日本語ドリル”を導入する」と紹介されていました。 
 また、「ビジネスパーソンには、今後もパソコン操作は必須のスキルなのだろうか。オフィスからパソコンを撤廃した経験をもつ企業にも聞いてみた。」とあり、「少なくとも現段階では、企業のオフィスからパソコンを一掃するのは難しそうだ。」とのことです。
 確かに最近の若者は、スマートフォンを駆使する能力には目を見張るものがあります。しかし残念ながら、リテラシーとしては片手落ちのように感じます。ネット検索し情報を素早く入手したり、素早く伝えたりすることはできていますが、正しく伝わっているかとなると、疑問が残ります。
 インターネットが一般に普及し始めたとき、「IT革命」なる言葉がブームとなりました。私どもは、「革命」という表現を使うからには、相当な変化を生み出すことが予想されており、その本質は何だろうか?と考えたことがありました。(これについては、当時匿名で書いたブログがありますので、興味のある方はご参照下さい。→ ブログ )
そしてスマホの普及は、その一翼を担う存在となったとは感じております。

 しかし、毎日新聞の記事も日経新聞の記事も、パソコンの使い方を学ぶ必要があるのでは?との問題提起に留まっているように思います。文脈からは、どうも「コンピューターリテラシー」の必要性を指摘しているニュアンスが強いのですが、「情報リテラシー」を高めることの重要性をもっと強調してほしいと感じました。
 つまり、パソコンの操作方法(コンピューターリテラシー)も大事ですが、パソコンを使って情報をどう活用するのか。情報を分析・評価し洞察したもの(=インテリジェンス)を得る方法(情報リテラシー)をどう磨くかといったことのほうがもっと重要です。そこでは、WORDよりもEXCELを駆使できることが必要となります。
そのためのツールとしては、スマホよりはパソコンのほうが有効(現時点では)と言えます。

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ご注意!「ものづくり補助金」公募要領修正

 平成27年度補正「ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金」の公募に関して、複数箇所の修正があるとのアナウンスが中小企業団体中央会のWebサイトに掲示されました。
<以下、引用>
 「公募要領について多数の問合せがあり、中小企業庁から記載内容の修正依頼があったため、一部修正いたしました。修正内容は、別掲「修正箇所について」のとおりです。
なお、公募申請の際は、最新の公募要領をご確認のうえ、最新の様式に記載してご提出願います。(H28.2.10)
<引用おわり>

修正箇所については、こ ち ら .からもご覧いただけます。

また、最新様式のダウンロードなどは→北海道中小企業団体中央会にてどうぞ!

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H27年度補正「ものづくり補助金」

 平成27年度補正「ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金」の公募が2月5日から開始されております。通称「ものづくり補助金」と言われておりますが、年ごとに後半部分の表現が少しずつ変化してきており、平成26年度補正では「・・・サービス革新補助金」であったが、今回は「・・・サービス新展開支援補助金」となっています。また26年度補正にあった「共同設備投資」という類型が無くなった代わりに「高度生産性向上型」という類型ができ、補助上限額3000万円で2/3補助となっています。これは、革新的なサービス開発・試作品開発・プロセス改善であって、IoT等を用いた設備投資を行い生産性を向上させ、「投資利益率」5%を達成する計画であることが求められております。
 ほかにも少しずつ変化している部分がありますので、応募を検討される企業さんは、これから行われる「説明会」に参加されるとよいでしょう。ちなみに北海道経済産業局が行う説明会は2月17日、また北海道中小企業団体中央会の説明会は2月22日に予定されております。
 なお、今回の「公募要領」では「第一次公募」といった表現はなく、「公募は、原則一回限り」とのことで、締切は平成28年4月13日(当日消印有効)となっています。

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実施体制づくりも含めた計画を

 新年も早や半月が過ぎました。今日の日経新聞5面に、小さくて目立たなかったのですが、「経営計画策定で中小に減税措置」という見出しの記事がありました。
 経済産業省は、中小企業が生産性向上を目指す経営計画を策定することを条件に、新規の設備投資にかかる固定資産税や補助金を受けられる仕組みをつくるとのことです。通常国会に関連法の改正案を提出するとのことですが、どのような内容となるのか、興味が湧きます。これまでにも、技術開発を含む経営革新に関係した取り組みには補助金の施策等があり、その取り組みにあたって事業計画を示して応募する仕組みにはなっていました。
 今回の新聞記事では、“生産性向上を目指す経営計画策定”となっていますが、これまでのものとどのように違うのかは、詳細を見てみないとわかりません。ただ、言えることは、補助金や税の優遇措置等の有無にかかわらず、「経営計画」なるものは、策定しただけではダメで、成果はその計画を如何に実践するかにかかっており、その実施体制が伴わないケースが結構見受けられるということです。
 以前にトピックスとして触れたことがありましたが、“失われた20年”をくぐり抜けた今、企業の組織力・底力がかなり弱体化してしまったのではないかと危惧しております。計画を立てても、しっかりやりぬくことができるのか。実施体制づくり、それも基礎的な組織力アップをも含めた計画作りが必要ではないかと思われます。

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公共事業の会社で、長期計画は無理?

 本日夕方、一本の電話がかかってきました。「長期経営計画作りを勧める案内をもらったが、入札で公共事業をメインにしている会社では、長期計画など立てるのは無理なのではないか?」というのです。
 これに対して「確かに、確実に落札できるとは限らず、また、仕事の量も公共事業予算に左右されるので、計画どおりにいかないのは事実でしょう。しかしそれでも、立てた方がよい。将来へ向けての人口減少は明らかで、高齢化も進むなか、公共事業予算の縮減やその使い道の変化が予想されている現在、事業のあり方を見直す必要があります。公共事業をしている企業さんでも長期計画作りをされているところはたくさんあり、その重要な中身としては、新分野進出がテーマとなっています。この場合、企業体質を変革していく必要があり、それにはどうしても数年以上の時間がかかる。ですから、公共事業がメインだからと言って、否、それならば尚のこと、長期的に自社をどう革新してゆくかといった長期経営計画作りが必要なのです。」というようなことを述べさせていただきました。
 すると、「実は、ウチは公共事業をしてきたが、今はすべてやめてしまった。」というではありませんか!なんと、当方がどう回答するか、試されたようです。「公共事業をされていたのであれば社員の皆さんの意識が変わるまでにずいぶん時間がかかったのではないですか?」と問うと、「10年かかって、ようやく今の体制に持ち込めた」とのこと。道理で、質問の電話の割には、余裕のある話しぶりだったわけです。経営革新を成功させられた自信のようなものが伝わってきました。
 実は社名も告げずに質問を受けた電話でしたので、「差支えなければ貴社名を・・・?」と尋ねると、「G社の社長です。当社のホームページもあとで見てください」と言われました。
 電話を切ったあと、その会社のホームページを拝見したところ、確かに、いわゆる公共事業とは明らかに異なる新規事業を手掛けられていました。そこで「もしや」と思い調べたところ、一昨年の「ものづくり補助金」に採択された企業さんでした。私どもとしては直接面識はありませんでしたが、このサイトで提唱してきたことを実践され、それなりに実を結んでおられるお話に接し、当方としてもうれしくなる出来事でした。
 来年度も同様の補助金があるかどうかはわかりませんが、補助金があろうがなかろうが、事業を維持・発展させるためには、経営革新が必要です。そのためにも、長期経営計画作りは社長の最重要課題といえます。

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マイナンバー制度への対応

 マイナンバー制度(「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(以下「番号法」という。)」に基づく社会保障・税番号制度(公的略称:番号制度))がいよいよ来年1月より動き出します。マイナンバー通知カードの個人への配達が遅れているとのニュースが報道されていますが、企業における準備も遅れているようです。
 今月に入り、マイナンバー対応に関するセミナーをいくつか受け、市販本も読んでみました。番号法においては、零細企業や個人事業主を含むすべての事業者がマイナンバーの適切な管理に必要な措置を講ずる義務があるとされています(番号法12条)。これまでの「個人情報保護法」では、個人情報の取扱件数が5000件以下なら個人情報取扱業者にはあたらないとされていましたが、今年9月に同法が改正され、この特例は廃止されました。
 したがって、たとえ個人事業主であっても、「支払いを受ける者」となれば取引先からマイナンバーを求められますし、「支払者」として他人(アルバイトや税理士等)のマイナンバーをひとつでも取得・保管・利用することになれば「個人番号取扱事業者」として厳格な安全管理措置が義務付けられております。
 また番号法では個人情報保護法よりも罰則の種類が多く刑も重くなっています。例えば正当な理由なく特定個人情報ファイルを提供した場合、4年以下の懲役または200万円以下の罰金が規定されており、併科される場合もあるほか、不正に提供した者だけではなく、その者を管理監督する責任のある法人等に対しても、最高200万円の罰金が課される可能性があります。
 このため、中小・零細企業であっても、マイナンバー制度に関する「安全管理措置」が必要となります。具体的には①基本方針の策定、②取扱規程等の策定、③組織的安全管理措置、④人的安全管理措置、⑤物理的安全管理措置、⑥技術的安全管理措置が求められております。
 IT企業等においては主として⑥に関するものを中心に熱心にセミナーを開催していますが、中小・零細企業では費用面などから、なかなかそうした提案を実施しにくい現状もあります。
 マイナンバー制度への対応に関して詳しくは、特定個人情報保護委員会のサイトに、「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(事業者編)」など多くの情報がありますので、ご参照ください。

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忍び寄る危機、“組織崩壊”

 当サイトは、「経営革新」をメインテーマとして日頃の話題を取り上げ、あわせて私どもがお手伝いできる事柄についても情報提供してきました。今回は、「組織崩壊」が近づきつつあるのではないか?という危機感を述べたいと思います。

 「仕事と生活の調和憲章」が2007年12月に策定され、「ワーク・ライフ・バランス」が提唱され始めたとき、「何かが違う」と感じたものでした。 翌年、内閣府に「仕事と生活の調和推進室」が設置され7月から「カエル!ジャパン」キャンペーンが始まりました。 内閣府の【仕事と生活の調和推進ホーム】サイトでは、「・・・働き方を変えることで、プライベートをたのしむ時間をつくり出す。社長も、ベテランも、新人も、サラリーマンも、ワーキングマザーも・・・「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)」の実現に向けて、仕事のやり方を何かひとつ、今日から変えてみませんか?・・・と呼びかけております。趣旨は理解でき、何ら反対する理由はないのですが、何かが違うのです。
 さて、2014年12月末現在、このキャンペーンに対する賛同企業・団体・個人の総登録件数は2,590件とのこと(前掲サイトより)。 そのうち、企業・団体の登録件数は532件とのことでした。上場企業数が3,400社強、中小企業・小規模事業者が385万者あると言われているところ、あまりにも少ない数と言わざるを得ません。

 ただ、「働き方を変える」ことは、私どもがお手伝いしようとしている「経営革新」にも通じるものがあります。 そして、経営革新が難しいことと、ワーク・ライフ・バランスが進まないこととの間には、共通の要因ともいえるものがありそうな気がするのです。
 最近、「その答えかもしれない」と思えるものに気づきました。それは「組織力の弱体化」ということです。 振り返れば、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と言われた1980年代、(米国ではワーク・ライフ・バランスの萌芽期)、わが国にはまだ“日本的経営”がありました。
 しかしその後、「プラザ合意」があり、日本では「円高不況」、→「公共事業による内需拡大」と「低金利政策」、→「財テクバブル」、→「バブル崩壊」といった道を辿りました。 
 そして「失われた20年」とも言われた長い経済低迷期が続きましたが、この間に、グローバリズムの進展とあいまって規制緩和や自由化が進みました。日本版金融ビッグバンや労働者派遣法改正による非正規雇用の増大、インターネットの普及による競争ルールの変化など、企業を取り巻く環境は激変しています。加えて、最近では、異常気象による経営への影響にも大きなものがあります。

 企業は経営革新を図りながらこうした状況を乗り越えて行かなければならないのですが、「失われた20年」の間、多くの企業は防戦一方もしくは我慢に徹するか様子見を決め込み、前向きな投資をほとんどしてこられなかった。 そして日本的経営の特徴とされた終身雇用・年功序列・企業別組合のほか、株式持合や稟議制度によるボトムアップ型意思決定、家族主義的経営などはことごとく変革を迫られました。
 とくに人材面には“しわ寄せ”が大きかったように思います。その結果、人材力の低下が進み、組織力も弱体化したと思うのです。 日本的経営には良し悪し両面あると思いますが、そこで培われた組織風土なり企業文化といったものには、その企業としての“強み”や“底力”が秘められていたと思います。
 「ワーク・ライフ・バランス」が提唱されたとき「何かが違う」と感じたのは、この組織風土から生まれる“底力”を回復しないかぎり、機能しない(成果が出ない)と直感したからだと、今、思うのです。そしてこれは、経営革新を図ろうとする際にも、同じことが言えると気づきました。

 ここへきて、社員教育等、人材面へのテコ入れを進める動きもあるようですが、非正規雇用者にまで及んでいる訳ではありません。また、急遽、中途採用で人材確保しようとしても期待する人材が採れないか、採用できたとしても定着しない、もしくは本来の力を発揮できない状況が多いのではないでしょうか?
 日本人はもともと農耕民族です。タネを蒔いて水や肥料をやり育て、収穫します。その土壌が肥えていないと作物はよく育ちません。
 企業も同じで、新卒採用(播種)であれ中途採用(苗購入)であれ、水はやっても肥料(人材育成・教育等)を与えなければ、うまく育つ(力を発揮する)ものではありません。土壌がやせてしまっていては、途中で枯れてしまう(定着せず辞めて行く)こともあります。
 つまりここで言いたかったのは、企業の土壌(組織風土・企業文化)を肥沃にしなければ、これからますます強まるであろう異常気象(経営環境の激変)に耐え、生き残っていくことはできないのではないか、ということです。
 こうした事態に対する私どもなりの考えを提案するため、セミナーを企画しました。 「忍び寄る危機、“組織崩壊”を考える」セミナーです。
ご興味のある方は、是非、ご参加ください。→ “組織崩壊”を考えるセミナー

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経営革新を応援する補助金

 「H26年度補正 ものづくり・商業・サービス革新補助金」の、第二次公募についての採択結果が9月30日に発表になりました。
 全国から13,350件の応募があり、5,881件が採択されたとのことです。このうち北海道分は177件でした。採択率は44%で、一次公募のときよりも高まっております。北海道分について、24年度補正の当補助金(途中で名称が若干変化してはいるが・・・)から今回までの3年間にわたり、複数回採択されている企業がどの程度あったかを調べてみました。
 その結果、この3年間に2回もしくは2年連続で採択された企業は101社ありました。また、3回採択されている会社はそれらとは別に30社ありました。
合計131社ですが、ちなみに、この3年間に北海道で採択された件数は延べ987件となっております。
 また、今回採択された177件のうち、複数回採択されている企業は35社ありました。採択企業の2割近くがリピーターということになります。
 来年もこの補助制度があるかどうかはわかりませんが、募集内容が若干変化したとしても何らかの公募はあると思われます。今年初めて応募して、1次・2次とも落選されたとしても、諦めずに来年もチャレンジして欲しいものです。チャレンジすること自体が、経営革新への取り組みそのものなのですから。

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